「あそぶ」という言葉は、公園であそぶ・友達とあそぶなど、いわゆる「遊ぶ」という漢字で書かれる意味が一般的です。実は、建築でも「あそぶ」という言葉が少し違った意味で使われています。例えば、木材を使用する場合。気候の変化による伸縮に対応できるよう、ぴったりよりも少し大きめに材料を加工します。こうした変化できる余力のようなものを建築では「あそび」と呼んでいます。もう少し身近な例で、車のハンドルやブレーキを思い浮かべていただければ分かりやすいかと思います。
建物は一度作れば終わりの、無機質なものと思われる方も多いかもしれません。しかし、本当はそこに住む人・材料の呼吸・時間の経過などによって、味が出て常に変化していくものなのです。古民家などがよい例ですね。弊社では、そうした味を出すためには「あそぶこころ」が必要不可欠だと考えています。作る側だけでなく、使う人や訪れる人が思わずくすりと笑ってしまうような、そんな愛着を持てる建物です。それは、様々な変化に対応できる「あそび」を持った建物でもあります。
「あそぶこころ」がたくさん詰まった建物、それが弊社の目指す建物のあり方です。